魚にあう宮崎の特産品 

平兵衛酢とは？ 

一番は変換がめんどくさいという理由で以降は「へべす」と表記させていただく。宮崎県の中でも特に限定される「日向市」の特産品の柑橘類である。梅雨明けから秋にかけてスーパーや物産館でお手頃な価格で売られている。決して爆発的なブームを生んだ訳ではないが、徐々に県内での人気も高まっており、ここ10年ぐらいは宮崎県内のスーパーでも目にする機会は増えてきた。 

私がへべすを愛する理由 

柑橘類は酸味だけではなく、臭いや多少の苦みというのもそれぞれ特性があると思うが、へべすは圧倒的に苦みが少ない。ミカンなどの柑橘類の風味によりここちよい酸味が加わったものでオールラウンダーで素材の味を引き立てるという事にかなり特化している。 

特産品であるため、ドレッシングやスイーツなど色々展開しているが、加工をしてしまえば他の柑橘類との違いが分かり辛く、シンプルに他の食材・料理を引き立たせるための調味料として使ってもらう時に真の価値をはっきする。写真だと中々伝わりにくいが、皮も薄く種も少ないため使用感もかなり良い。 

おすすめの使い方 

まずは、刺身にはへべす+塩で食べていただきたい。新鮮なものは当然だが、少し時間が経ったものでも美味しく食べられる。むしろ素材に少し癖があった方がマイナス要素だけを削ってくれるので更においしいとさえ思えてくる。 

次に、ド定番の焼き魚もおススメだ。これは基本的に何かしらの柑橘類は定食など頼むと付いてくるので、違いを楽しむという事になるが、なんと言っても青臭さや苦みが無いので、これまで苦手だった人でも美味しく食べられる可能性はある。風味も豊かなので、焼き魚には柑橘類が欠かせないという人はぜひへべすを一度試してほしい。 

他にも、和食に欠かせない味噌汁でも、シンプルな具材に多めの刻みネギを入れて、へべすを絞って食すのがおススメだ。釣った魚のフルコースのわき役にそれぞれへべすを使う事でかなりグレードアップする事間違いなしである。 

余談 

私は味オンリーでへべすを愛用しているが、健康面でも注目されているらしい。ガンの予防にも繋がる成分である「ナツダイダイン」が他の柑橘類に比べて圧倒的に多いという事がごく限られたところで話題になっていた。正直どの位の摂取で、いかほどの効果があるかまでは私は知らないが、おいしくてその他の効果があればお得だなと思えることは幸せである。 

また、呼び名も多少変わった事がある。私の地元では昔は「へべず」と呼んでいた。また、一時期、普及活動の一環で「サンズ」という呼び名に変った事がある。その活動の一環で、牛乳に砂糖とへべすを入れて作ったドリンクの「サンミルク」なるものが生まれ、私の家でも良く飲んでいた。いつの間にか「やっぱしっくり来なくない？」となったのか呼び名は戻ったが、濁音がとれて「へべす」となっていた。すでにこの名称自体使う人もほぼいないが「サンミルク」と言われてももはや何のことやら分からないドリンクなのである。